【初めて外国人を雇用する方に】外国人を採用するメリットデメリットについて考えてみた
外国人採用を検討したいけれど、どのような特徴があるかわからず踏み切れないというスタッフの方は多いかもしれません。
今回は、10年近く欧州や東南アジア等の外国人と仕事をした経験や、行政書士事務所としての知識から、
各地域の特徴や手続的な側面等を考慮した外国人採用のメリットデメリットについてお話したいと思います。
(個人の主観につき、異なる印象を抱く方もいるかもしれませんが、何卒ご了承ください)
目次
①メリット
(1)よく働き、勉強する。真面目。
日本人も真面目な方が多いですが、日本で働かれる海外の方も、とても真面目で勤勉な印象が強いです。
仕事に対するイメージが日本より前向きなものだからかもしれません。
「学んだ技術を祖国に持ち帰りたい」等、とても大きな夢を抱いて来日される方もいます。
(2)離職率が低い
日本人と比べ、外国人の方が離職率が低いと驚く採用担当の方は多いです。
一般的に、外国人が日本で就職先を得ることは簡単ではありません。
特に就労ビザを得るためには、語学をはじめ、専門知識等が必要とされるケースが多く、その知識が業務と紐づいている等、日本人が日本で働くことに比べて様々な制約が課せられます。
こういった苦労を知っていることは、離職率に大いに関わるのではないでしょうか。
また、祖国への仕送りをしている人も多く、そのような場合はまとまったお金も必要になるでしょう。
彼らを取り巻く状況が、離職率に影響しているのではと思います。
(3)コミュニケーション能力が高い
こちらはイメージしやすいかもしれませんが、地域を問わず、挨拶や外向性等、ソフト面のコミュニケーション能力に優れる方が多いです。
欧州の人はよりオープン、フランクなコミュニケーションを好む傾向にあり、逆に東南アジアの人は日本人と同じく「空気を読む」文化に慣れている等、よく観察するとそれぞれの地域により異なる特徴はあるのですが、全体的に人当たりの良い方が多い印象です。
②デメリット
(1)手続きが大変
外国人を直接雇用する場合、在留資格の取得や更新等の負担を企業側でしなくてはいけないケースもあります。
在留資格の取得や更新には様々な書類を用意する必要がありますが、現場での対応が難しい場合は、テンウェイズのような専門家に任せることも可能です。
(2)言語の問題
職場では、日常会話以上の語学力が求められます。もちろん外国人もそれなりに勉強して臨むケースがほとんどですが、事象が複雑になればなるほど、言葉の壁はさらに大きくなります。
経験上、そういった場合は、電話や直接の会話を避け、メールやチャット等、即レスポンスをする必要のない方法で対応することで乗り切れることが多いです。
(3)文化の違い
多くの国では、日本よりも休暇を長くとる傾向があります。また、休み中の業務対応も行うことはあまりありません。
その辺りの文化の違いについては外国人も理解していますが、帰省などでは、やむを得ず休暇を長くとることがあるでしょう。
摩擦が生じないよう、事前によく打合せしておく必要があります。
③外国人雇用をお勧めするケース
以上のことから、外国人雇用をおすすめするのは下記のようなニーズがある時です。
日本人を採用する場合と比較してのデメリットも多いですが、それを補うだけのメリットが期待できます。
(1)仕事に対するモチベーションの高い人を採用したい
(2)長く働いてくれる人を求めている
(3)コミュニケーション能力の高い人を採用したい
もちろん、どの外国人も同じではありませんので、面接等の際は一人一人の資質をよく見る必要があります。
また、在留資格申請の際には、日本人ではなくその外国人を採用しなくてはならない理由も問われるため、せっかく外国人を採用したいけれど、状況的に難しいということも考えられます。
ですが、もし状況が許すのであれば、ぜひ前向きに検討されることをおすすめします。