【2024年2月時点】SuicaとPASMO一時販売中止。これから日本で長期滞在を予定している外国人がとれる対策は?

2023年、世界的な半導体不足により、様々な電化製品の価格が上昇したり、販売数が減少しました。
2024年現在もその影響は引き続き残っており、本記事の更新日時点でも、SuicaとPASMOカードを新規で買うことができなくなっています。
円安による外国人観光需要はあるものの、首都圏近郊での長期滞在を予定している外国人には痛手となるでしょう。

本記事では、

・東京都内でこれから長期滞在を検討している外国人
・これから外国人を雇用しようとしている企業

に向けて、

①どのような交通系電子カードが発行されなくなったのか?
②どのような対策がとれるか?

についてお伝えしていきます。

①発行されなくなった交通系ICカードの対象

チャージ専用のSuicaおよびPASMO(新規購入)

JR東日本の公式サイトによると、定期券や再発行等への対応はしていますが、チャージ専用のSuicaやPASMOカードを新規で購入することができなくなっています。
そのため、首都圏近郊で、職場近辺に住む予定の外国人に影響があることが予想されます。

参考:記名式の「Suica」及び「PASMO」カード発売の一時中止に関するお知らせ
https://www.jreast.co.jp/press/2023/20230731_ho02.pdf

Welcome Suica(長期滞在用)

「WelcomeSuica」とは永住を前提としない外国人向けに作られたSuicaで、長期滞在用(6か月間有効)と短期滞在用(28日間有効)があります。
しかし2023年8月より、長期滞在用のカードについて新規発行を停止しました。

参考:Welcome Suica (for extended use)
https://www.jreast.co.jp/multi/en/welcomesuica/welcomesuica_long.html

このような状況ですので、事実上、首都圏で発行できる長期滞在前提の交通系ICカードについて、新規で購入することができなくなっています。

②代案

では、どのように対策をとれば良いでしょうか?
筆者は外国人学生による一時滞在を受け入れる部署でも仕事をしていますが、そこで実際にとっている対策についてお伝えします。

定期券の活用

①で申し上げた通り、定期券であればSuicaPASMOいずれもまだ引き続き発行ができます。
そのため職場近辺に住む場合でも、1か月間分だけ短い区間で購入し、残りの滞在期間はチャージのみを利用するといったことも可能です。

TOICAの購入

若干裏技感が否めませんが、TOICAであれば、チャージ専用でも新規で購入が可能です。
首都圏であれば、東京駅、品川駅、新横浜駅のきっぷ売り場で販売しています。

参考:TOICA公式HP「TOICA取扱窓口」 https://toica.jr-central.co.jp/counter/index.html

~TOICAとは?~
JR東海から発行されている交通系ICカード。SuicaやPASMOと同じく、全国の広い範囲で使用可能です。

モバイルSuicaの導入

ICカードではありませんが、スマホで「Apple PayのSuica」(iPhoneユーザー向け)または「モバイルSuica」(Androidユーザー向け)を設定してカード代わりに使用することもできます。
ただしこれらを使うには、「Felica」という日本のおサイフケータイでよく使用されるICチップが、お手持ちのスマホに搭載されている必要があります。ですので基本的に海外からの長期滞在者が持つには不向きですが、もし選択肢としてとれるのであれば使ってみて下さい。

参考:モバイルSuica対応端末を知りたい。
https://msfaq.mobilesuica.com/faq/show/76?category_id=1&site_domain=default

参考:Apple PayのSuica対応端末を知りたい。
https://apfaq.mobilesuica.com/faq/show/1397?site_domain=default

以上、本記事が長期滞在を予定している皆様の参考になれば幸いです。